サプリメントについて
サプリメントとは
サプリメントは栄養補助食品などと言われているとおり、基本的には「食事で足りていない栄養素を補う目的で摂取する食品」ということになります。
アレルギーや好き嫌いなどで食べることができない食品に含まれる栄養素を摂取できたり、食事では加熱などで失われてしまう栄養素を補うことができます。
また、アスリートの場合は一般の人よりも多くの栄養素が必要になりますが、全てを食事で補おうとすると脂肪や塩分など余分なものまで摂取してしまいますし、食事にかけるお金も時間も必要になります。また、競技によっては特定の成分を多く摂ることでパフォーマンスを上げたり、その競技に特化した体作りをすることができます。
食事では極微量しか含まれない栄養素も、サプリメントの場合は通常の食事では考えられないほど大量に摂取することができます。成分によっては過剰摂取により健康被害をもたらす場合もありますが、適量を守り上手く活用すれば必ずパフォーマンスアップや体作りに役立ってくれます。
サプリメントの効果について
サプリメントで最も気になるのは本当に効果があるのかというところでしょう。まず、プロテインやEAAといった筋肉の材料となるものは、正しいトレーニングと食事と睡眠ができていれば、ほとんどの人が効果を感じるでしょう。
カフェインとクレアチンは効果を体感しやすく、サプリメントに否定的な研究者でも効果を認めざるをえないほどのデータがあり、効果が証明されています。(クレアチンは多くの研究や実験がモノハイドレートタイプで行われていますが、他にもクレアルカリンやクレアチンHCLといった種類があり、効果が体感できなければ異なるタイプのものを試してみるといいでしょう。)
しかし、サプリメントの多くは「効いている気がする」といった感じでしょう。例えばビタミンやミネラルを飲んで「効いている!」と感じることはあまりないと思います。特にコンディションや回復系のサプリメントは、ある程度の期間飲み続けて「そういえば疲れにくくなった」、「そういえば風邪を引きにくくなった」くらいの感じだと思います。
サプリメントの効果には個人差があります。また、過度に期待するあまり、効果が感じられないと短期間で止めてしまう人もいますが、薬ではないのでそういうものです。ある程度の期間続けてみることも必要です。
必要なサプリメント
必要なサプリメントは競技種目や体格や食事環境、練習の量や頻度や強度など個人差が大きいので一概には言えませんが、筋肉を増やしたいとかダイエットや減量といった体作りに必要なサプリメントは、まずは何と言ってもプロテインです。
BCAAの方が効率的とか、HMBはプロテインの○倍の効果とか意味がよく分からない広告などもありますが、BCAAやHMBもタンパク質が十分に足りていることが前提で効果を発揮するものです。プロテインの代わりになるものでも、ましてやその数倍の効果があるものでもありません。体作りの基本はまずプロテインです。
ダイエットや減量時には必然的にタンパク質の摂取量が減ってしまいます。ダイエットはいかに筋肉を減らさずに脂肪を減らすかがポイントになるのでプロテインが有効です。国内大手ブランドも女性のダイエットに特化したプロテインを発売しています。ダイエットになぜプロテインが必要か、詳しくは姉妹サイトであるプロテイン・ラボラトリーのダイエットとプロテインで解説していますので、ご参照ください。
プロテイン以外では、筋量増加や脂肪燃焼など体作りに効果的なもの、パフォーマンスを向上させるもの、関節を守ったり回復を促進するコンディションを高めるもの、パンプ促進、免疫力を高める、集中力を高めるなど実に様々なサプリメントがあります。
自分がどうなりたいか、よく考えることが大切です。例えば、当たり負けしないように体を大きくしたいとか、体のキレを良くするために減量したい、持久系のパフォーマンスを高めたい、試合後半でのエネルギー不足を解消したい、とにかく筋肉を増やしたい・・・・など。今、足りていないものや必要なもの、長期的に見て必要になるであろうもの(例えば、バスケをしているので膝の保護のために関節系のサプリを摂るなど)を具体的に考えてサプリメントを選びましょう。
過剰摂取による副作用
サプリメントは薬ではなく食品に分類されますが、前述のように成分によっては過剰摂取による健康被害が出る場合もあります。
脂溶性のビタミンA・D・Kやミネラルなどは長期に過剰摂取すると副作用が出やすいので注意が必要です。ラベルに書かれた適量を守るようにしましょう。
過剰摂取による健康被害を防ぐためには適量を守ることが大事ですが、プロテインなどは体格によって適量が大きく変わります。体重100kgのボディビルダーと60kgの運動をしない人とでは、1日に筋肉が必要とするタンパク質の量に大きな差があるのは明確です。
ちなみにタンパク質は、過剰摂取による明確な健康障害の報告は見当たらないとして、厚生労働省では耐容上限量を設定していません。とはいえ、タンパク質の摂り過ぎは内臓の負担になりますし、何より余った分は脂肪になってしまうので、自分の適量を見つけて摂り過ぎないようにしましょう。
繰り返しになりますが、サプリメントは過剰摂取により健康被害を招く成分も多数あります。2倍の量を飲めば2倍の効果があるわけではありません。適量を大きく超えて摂取してもメリットは無く、リスクが増えるだけです。