カルニチン

カルニチンとは

カルニチンはアミノ酸の一つで、体内で「リジン」と「メチオニン」から合成されます。食品では羊肉や牛肉に含まれます。卵や豆類にはほとんど含まれません。

体内で合成されますが量も多くはなく、合成速度も速くはありません。しかし、運動している時はカルニチンが多く必要になるため、特にアスリートは補給しておきたいサプリメントの一つです。

カルニチンの合成量は加齢により徐々に低下します。

カルニチンの効果

カルニチンの主な働きは脂肪酸をエネルギーに変えること、つまり脂肪減少に効果があります。

まず体脂肪に酵素が働き、脂肪酸とグリセロールに分解されます。脂肪酸はエネルギーを生産するミトコンドリアへ運び込まれることで、エネルギーになることができます。

しかし、脂肪酸はそのままの形ではミトコンドリアへ入ることはできません。脂肪酸が変換されたアシルCoAとカルニチンが結びついた「アシルカルニチン」になって、はじめてミトコンドリアへ入ることができ、最終的にエネルギーに変わります。

カルニチンが不足していると、脂肪が分解されても燃焼することができません。燃焼されなかった脂肪酸は、結局は体脂肪へと戻ってしまいます。

また、カルニチンを摂取すると乳酸値と心拍数が低下するため、疲労が生じる時間を遅らせることができるという実験結果が数多くあります。この持久力の実験では3g程度と一般的な摂取目安量よりも多めのカルニチンが使われています。

低強度の持久系の運動ではあまり変化はなく、高強度の持久系の運動で効果が見られたようです。

前述のようにカルニチンの合成量は年々低下(20代がピーク)するので、30代以降の人は効果を実感しやすいそうです。

また、その他に腎機能の向上や男性不妊の改善といった効果があります。

カルニチンの飲み方

トレーニングの1時間前に1〜2g摂取するようにします。効果を得るためには、常に体内のカルニチンレベルを高めておく必要があるので、トレーニングしないオフの日も摂取するようにしましょう。

ちなみに上記の持久力の実験では3gのカルニチンを使っていますが、4gに増やしても効果に変化はなかったそうです。

オフの日の摂取タイミングは特に気にする必要はなく、いつでも大丈夫です。

カルニチンは短期間で効果が現れるタイプのサプリメントではないので、一定期間継続する必要があります。